ゆったりセラピー・アプローチの概要

ゆったりセラピーは、カリフォルニア州エサレン研究所で1960年代から実践され始め、以来、ソマティックス、ソマティック心理学や東洋の身心技法を取り込みながら発展してきたエサレン(R)ボディワークがもとになったアプローチです。

 

「ゆっくりと」「深くふれていく」 ことが特徴です。

「ゆっくりと」触れて行くことで、原始感覚系が刺激され、ここちよさ、安心感、信頼感、自己肯定感といった情動が喚起されます。そのゆっくりさは、毎秒およそ5センチと言われます。

「深く触れていく」とは、深部組織を刺激することを意味します。そのために、寄りかかりを使った十分な圧と返し、ゆらし、動き、ストレッチなどの多彩な触れ方を用います。
こういった刺激により施術を受けた人は「奥底に触れられた」と感じるのです。この体験は肉体的精神的安らぎと統合感をもたらします。

他のボディワークと決定的に異なるのは、「触れられることの充足感、安心感」に着目していることでしょう。ボディワーカーは、往々にしてどのようにクライアントのからだに働きかけるかに集中し、クライアントがどのようにタッチを感じ受け入れるのかということについてはあまり注意を払わないものです。

また、一般的にはクライアントもボディワーカーの働きかけによってどのように自分のからだが変化するのかを期待し、自身の内的な感覚に注意を払うことを忘れがちであり、また自身の感覚体験にさしたる期待感をもたないものです。

 

ゆったりセラピーのセッションでは、施術者は、クライアントができるかぎり抵抗感なく安心してタッチを味わえるように配慮しながら進めていくことが求められます。そして、タッチによってクライアントがより深く自身の内的感覚にアクセスするのを助けるのです。そこからもたらされるリラクセーションは、

心身が必要とするさまざまな変化をより自然な形でガイドしていきます。結果として、ゆったりセラピーは、クライアントの自然治癒力の向上に貢献するのです。

 

ゆったりセラピーは、エサレン(R)ボディワークの長年の日本での実践に基づき、以下のように、現在、日本のリラクセーションサロンで広く行われているメニューとして提供できるよう、プログラムされています。

 

ゆったり整体

フェイスセラピー

フェイスヒーリング

アロマフットケア

レイキヒーリング

心で触れるボディワーク(全身オイルトリートメント)

 

ゆったりセラピーの施術者・指導者養成のシステムは、その倫理面も含め、一般社団法人ゆったりセラピー協会によりしっかりと形作られています。西洋のソマティックス、ソマティック心理学や東洋の身心技法、「ゆったりセラピー」=「タッチによるリラクセーション」を通して、日本の心身医学に組織的に導入できることが期待されます。

 

《講師略歴》 

鎌田麻莉

一般社団法人ゆったりセラピー協会 代表理事

1990年、カリフォルニア州エサレン研究所でエサレン(R)ボディワーク資格認定コース修了、認定取得。ニューヨーク市で2年間、施術者として活動後、帰国。以来、日本のエサレン(R)ボディワークプラクティショナーの草分けとしてセッションを行う傍ら、1999年から2007まで、日本では初のエサレン(R)ボディワーク資格認定コースを主宰、施術者育成に尽力した。2008年、独自のメソッドによる施術者養成を行うために、「心で触れる」ボディワークスクールを開校。2013年、それまでの経験を統合した、日本の実情に見合った施術者・指導者養成を行うために一般社団法人ゆったりセラピー協会を設立、代表理事に就任、現在に至る。